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認知症の人が精神科に入院するタイミングと注意点

仕事

どーも!認知症ケア専門士、認定作業療法士のジュゴンです!

今回は認知症の人が精神科に入院するタイミングと注意点についてお伝えします。

毎日、夜中に外に出て行こうとしてしまったり、汚い言葉を吐かれたり、同じことを何度も何度も聞いてきて精神的に参ってしまうことありますよね。

それらを解決するのが、認知症に対応している精神科病院をうまく活用することです。

上手く活用することであなた自身の精神面や、患者さんとの関係性を保つことに繋がりますよ!

精神科入院が必要なタイミングは自傷・他害がある時!

精神科に入院する必要性があるのは自分を傷つける事をしてしまう時や、家族も含めた周囲の人を傷つけてしまう危険性が高まっている際に検討してください。

認知症には記憶の障害だけではなく、暴力や暴言などのBPSD(心理や行動の症状)と呼ばれるものがあります。本人もなんとか自分の不安な気持ちや恐怖心を対処しようとした結果、それらが周囲の人々にとっては辛いものになってしまうことがあります。そのような場合には精神科へ一時的に入院する事で適切な薬物治療と、関わり方によってそのような症状は軽減していきます。

注意点!現状では認知機能(記憶力)などは元通りにはならない

現状の医療技術では一度認知症となり低下してしまった記憶力などを回復させることは出来ません。しかし皆さんも焦っている時にはミスをしやすくなるように、認知症の人々も不安な気持ちが強い状況では生活の失敗が増えることが予測されます。そういった面では心理面が落ち着きリラックスした状態になることで、本来の力が出せるようになることは考えられます。それらが周囲から見ると認知機能が回復した!と感じるかもしれませんが、長く入院すればするほどの、この認知機能は低下すると言われています。

また食事などについても入院中は病院食が提供されますし、衣類なども1日中そのままでも構わなくなってしまいます。私たち作業療法士はそのような状況を作業剥奪(生活の中から作業が奪われてしまった状態)と呼びます。使わなくなった脳神経は徐々に低下していきます。その為、専従の作業療法士さんはその点について日常生活の機能が下がらないようにしっかりとリハビリを進めましょう。また全スタッフ関わる人々が認知症ケアについて正しい知識とケア方法を知る必要性がありますので、私はそれらの実践にはカンフォータブルケアをオススメします。

神経科学の青砥さんがよく言われる。

Use it or Lose it.(使えば強化され、使わないなら消えてなくなる)

その通り精神科に入院しているとやらない作業が非常に増えていきます。

その点についてはBPSDを一時的に軽減させるために3〜6ヶ月を目安に入院してもらい、その後の認知機能や日常生活のレベルを落とさない為には、特別養護老人ホームや認知症対応のGHへの入所、自宅から重度認知症デイケアや、認知症対応型の小規模多機能施設などを利用していくと良いと思います。

それらについては精神科病院ケースワーカーに相談すると良いと思います。

まとめ

今回は認知症患者さんが精神科に入院するタイミングと、注意点についてお伝えしました。

家族向けに記事はなっていますが、介護施設で大変な方を抱えている状況もあると思います。

無理して他の利用者さんが落ち着かなくなったり、機嫌を損なわれては施設としても問題になってしまいます。

認知症の人本人も、ケアをする周りの人も大切にされる社会にしていきましょう!認知症ケアを頑張っている人、悩んでいる人、気軽にコメントしてください

参考研究

前田潔ら:精神科病院における認知症医療 -心理行動症状への対応-

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